この記事では、ベルギーの白ビール「ヒューガルデン」について紹介しています。
ベルギービールの中でも有名な白ビール。その親玉ともいえる「ヒューガルデン」の飲み比べをしてみました。
- ヒューガルデンの歴史
- 白ビールの原料や製造方法
- ヒューガルデンのおいしい飲み方
- Hoegaarden の読み方や豆知識
といった情報のシェアを交えながら、4種類のヒューガルデン利き酒レポートをみなさんとシェアしたいと思います。
白ビールの代名詞ヒューガルデンの歴史
ベルギーで販売される白ビールの90%はヒューガルデン社のもの、という統計もあるように、ヒューガルデンと言えばベルギー白ビールの代名詞のようになっています。
その歴史は古く、500年以上の歴史があります。
まだベルギーがオランダ領だった時代、植民地からはたくさんの珍しいハーブやスパイスが持ち込まれました。ビールを作っていたベネディクト会の修道士たちが、これらのスパイスやハーブをビールに入れ始めたのが白ビールの原型です。
白ビールの特徴
白ビール(英: white beer 、仏: bière blanche )は、その名の通り普通のビールより白っぽい色をしています。
ビールらしからぬフレッシュな味わいと香りが特徴で、ビールの苦みが得意でない人にも飲みやすいビールです。
白ビールの色
真っ白や透明ではなく、透明度の低い淡い黄色。
日本の一般的なビールの黄味をうすーくして、濁らせたような色。
ヒューガルデンの味と香り
「ビール」と呼ぶのがはばかられるような清涼感溢れる味。苦みがなく、爽やかな喉ごし。
白ワインを思わせるようなフルーティーな香りや、酵母の爽やかな香りが際立つ。
ヒューガルデン(果汁添加なし)の原料
- 大麦麦芽
- ホップ
- 小麦
- コリアンダー
- オレンジピール
- 酵母
- 糖類
現地での値段
ヒューガルデンは普段飲み用の、カジュアルなビール。
お値段は250mlのボトル1本あたり100円未満というお手頃価格です。
ヒューガルデンの飲み方
まずはビールをしっかり冷やしておきましょう。
そして、フレッシュな味わいを楽しむために、必ずグラスに入れていただきましょう!
ヒューガルデンの公式グラスは、六角柱のようなタンブラー型。
- 保冷に適した分厚いガラス
- グラスの口が広い
といった特徴があります。
必ず公式グラスを手に入れる必要はなく、よく似た形のデュラレックスのタンブラーを代用するのがおすすめです。
ヒューガルデンのグラス秘話
六角形のヒューガルデン・グラスは、もともとジャムの空き瓶だったという説があります。旅人にビールを振舞う際に、グラスが見つからず、村人がジャムの空き瓶にビールを入れてもてなしたのがきっかけだったとか。確かな文献などが残ってはいないので、都市伝説である確率が高いようです。
ヒューガルデンのテイスティング
今回用意したヒューガルデンのビールは4種類。
- Hoegaarden Blanche (ホワイト)
- Hoegaarden Rosé (ロゼ)
- Hoegaarden Radler Agrum (ラドラー、シトラス)
- Hoegaarden Radler Lemon&Lime (ラドラー、レモン&ライム)
いずれも日本では発泡酒に分類されます。
簡単なおつまみとして用意したのは3つ(切って盛っただけ)。
- サラミ
- チーズ(ミモレット)
- グリッシーニ
サラミとチーズは、食べものとの相性を考える参考になります。
グリッシーニは、パンと同じ。口に残った味をリセットするのに役に立ちます。
あとは、口の中をリセットするためのお水と、色を見るために白いナプキンがあれば十分(コップの背景に白いものを置いてあげると色がよく見えます。子供のお絵かき帳でもなんでもOK)。
それでは、写真の右から順に、それぞれのビールを詳しく見ていきます!
Hoegaarden Blanche (ホワイト)
「これぞヒューガルデン」の基本の白ビール。
爽やかで軽い口当たりながら、しっかりとした味わい。きめ細かい泡も楽しめます(写真では泡が消えちゃってますが……)。
今回試飲した4種類の中ではアルコール度数が1番高いものの(4.9%)、ベルギーではそれほど強くない種類になります。
きりっと冷やして、お天気がいい日にピクニックやテラスでカジュアルに飲みたいビール。
食前酒にも最高だけれど、軽めの白ワインに合うようなお料理との相性がいいはず。
Hoegaarden Rosé(ロゼ)
ホワイトに赤い実系の果汁が加えられたバージョン(果汁10%、内6%以上はフランボワーズ果汁)。
鮮やかなピンク色と、甘い味わいが特徴。ビール特有の泡はほぼゼロ。
ホワイトに比べてアルコール度数も低く(3%)苦みを全く感じないので、ビールが苦手な人や甘いお酒が好きな人にはもってこい。
ごはんに合わせるよりも、食前酒としていただきたい。
Hoegaarden Radler Agrum (ラドラー、シトラス)
ホワイトのベースに、オレンジ(2.1%)、グレープフルーツ(0.1%)、ライム(0.1%)、ミカン(0.1%)、レモン(0.1%)の果汁が加えられています。
白ビールの味は感じられず、とにかく軽くて甘くてグレープフルーツ・ソーダのような味(外観も)。アルコール分も低いので(2%)、お酒自体が苦手という人にいいのかな。
炭酸は、ホワイトやロゼに比べて弱めです。
Hoegaarden Radler Lemon&Lime (ラドラー、レモン&ライム)
ホワイトのベースに、レモンとライムの果汁(0.5%)が加えられたもの。
シトラスと同じく炭酸飲料のような軽くて甘い味(外観も然り)。アルコール度数は2%。炭酸も弱め。
香りが独特なので、洗剤のように感じるかも。お試しで1回飲むのはアリですが、我が家の冷蔵庫にはストックしておかないなぁ、という味でした。
テイスティングのまとめ
自分も気に入り、なおかつ好きな人が多いと感じたのが、ホワイトとロゼの2つ。
王道のホワイトは飽きのこない味で、特に夏場の冷蔵庫には常備しておきたいビールです。
ロゼは昼飲みや、夕食前の食前酒タイムのバリエーションとしていいね、という感想。ボトルや色がラブリーなので、ピクニックなどの外飲みにも重宝しそうです。
ホワイトとロゼは今まで飲んでいたビールだったので、結果的には好きなビールの再確認となる結果でした。
Hoegaarden の発音について
ヒューガルデンをアルファベットで書くと Hoegaarden 。母音が多くてのけぞりそうになる名前です。
ベルギー現地のメジャーな読み方は2通りあります(ベルギーは多言語国家のため)。
それっぽく日本語でカタカナ表記してみるとこんな感じです。
- フラマン語の発音 ➡ フーガルデン
- フランス語の発音 ➡ ウーガァデン
フラマン語版CM
フランス語版CM
まとめ
以上、ヒューガルデンを飲むなら、ホワイトかロゼがダンゼンおススメ。どちらも「ビール」という飲み物の概念が変わるような爽やかな味わいです。
ワインに準じるような形で世界的に流行っているので、日本でも目にする機会が増えそうです♪