文化

イースターとは?復活祭の意味や起源と4つのシンボル

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EasterEgg2@ぱんたれい

イースター(復活祭)と言えば、ヨーロッパでは春休みの代名詞。子供たちの学校は2週間ほどお休みになり、家族で旅行をしたり、ピクニックをしたりと、春を楽しむゴールデンウィークのような時期です。

ウサギや卵モチーフの飾りつけがされたり、エッグハントが開催されたりするイースターは身近なお祭りですが、その起源やシンボルについては意外と知られていなかったりします。

文化的な背景を知るとポップなイベントにも深みがある!というぱんた( @reipantaCom )の勝手な信条で、ヨーロッパで知ったイースターの起源やシンボルをご紹介したいと思います。

イースターとは?

日本語では、イースターは「復活祭」とも呼ばれるように、イエス・キリストの復活を祝う祭日。イタリアなど、国によってはとても大切な祝祭日の1つです。

復活祭は太陰暦をもとに定められる祭日なので、年ごとに日付が変わります(3月22日~4月25日)。ちょっぴり複雑なので、フローチャート式に日付を求めてみましょう。

春分の日
   ↓
その直後の満月
   ↓
その直後の日曜日=イースター!

ということで、2017年は4月8日(日)が復活祭となっています。

ちなみに、英語圏でよく聞く「グッド・フライデー( Good Friday )」は思わず乾杯したくなるような響きですが、花金のことじゃありません。全然違います。

グッドフライデーは復活の3日前にあたるキリスト受難の日。イエスが十字架にかけられた日を記念する特別な金曜日です。

イースターの起源

イースターはいくつかの古い祝祭が背景にある祭日。

復活祭のもとになった重要な2つのお祭りを見てみましょう。

ちょっと怖い「過越」の祭り

復活祭は、旧約聖書『出エジプト記』のエピソードにちなむユダヤ教のお祝い「過越(すぎこし)」と関係があります。

モーゼがイスラエル人を古代エジプトから連れ出す際に、神さまはエジプトに10の災いをもたらしました。その最後の災いは、すべての動物の長子の命を奪う、というものでした。イスラエルの民はこれを免れるために子羊の血を家の入口に塗り、その災いから逃れました。

『出エジプト記』12章の一部を要約 by ぱんた

怖くてチビりそうな逸話ですが、つまり、過越は神さまの使いが子供を手にかけず通り過ぎたことを祝うお祭り、というわけです。

イースターは、イタリア語ではパスクワ( Pasqua )。フランス語ではパック( Paque )。いずれもヘブライ語で「通過」を意味するペサハ( pesa )から派生しているので、イースターとユダヤ教の過越に関連があることは疑いようがありません。

古代信仰の春の祭り

復活祭は、古代信仰の春の祝祭とも深い関わりがありました。

英語の「 Easter 」は、古代ゲルマンの言葉から生まれたとするのが有力な仮説。天下のオックスフォード辞典(オンライン)によれば、「たぶん春をつかさどる女神オーストルの名に由来してるっぽい」とのこと。

Origin

Old English ēastre; of Germanic origin and related to German Ostern and east; perhaps from Ēastre, the name of a goddess associated with spring.

Oxford Dictionariesより抜粋

また、古代の近東エリアでは春を祝う祭りに子羊をいけにえとして供える風習があったと言われ、その習慣はユダヤ教の過越を祝うテーブルにも現れています。

イースターのシンボル

イースターの風物詩はいろいろ。でも、なぜそのモチーフなのかという理由はあまり知られていません。

これさえ読んでおけば大丈夫、子どもに「なんで?」と聞かれても目や話しをそらさずに答えてあげられます。

なぜ卵か?

EasterEggs@ぱんたれい

ベルギー軍事歴史博物館にあるロシアのイースター・エッグ

イースターエッグとしてもよく知られる卵は、復活の象徴としてイースターには欠かせないアイテムです。

一般的にイースターの日曜日はたくさんのごちそうでお祝いしますが、イタリアなどでは正餐の主役の1つがゆで卵となっています。アモーレと美食の共和国イタリアで、クリスマスの次に大切な正餐でゆで卵がでてきても嫌がらせではありません。伝統です。

また、エッグハントなどの遊びで何かと卵が登場するのも復活のシンボルであることが理由です。賞味期限の迫った卵を消費するためではありません。

そして、名物のエッグ・ペイントのデコレーションも、もともとは宗教的な意味合いが強く込められた風習。昔のイースター・エッグは、『出エジプト記』の逸話にちなんで赤(子羊の血の色)一色のものが主流でした。ゾゾゾっ。

なぜ子羊か?

卵と並んでイースターの食卓のメインディッシュとされる子羊。春になると神さまへ子羊を捧げていた古代の風習がもととなり、ユダヤ教のペサハやキリスト教のイースターのごちそうとして定着しました。

子羊にとっては本当にいい迷惑で、最近は動物愛護団体などがこの習慣に反対する動きを活発化させています。

また、キリスト教では子羊はイエス・キリストの象徴ということから、イースターの飾りつけなどでお目にかかるモチーフの1つとなっています。

なぜウサギか?

EasterEgg3@ぱんたれい

繁殖力の高いウサギは多産のシンボル。そこから、生命あふれる春の象徴としてイースターのマスコット的存在になりました。

ゲルマン文化圏ではウサギがエッグハントの卵を運んでくるという言い伝えもあり、イギリスなどでも「イースター・バニー」の愛称で親しまれています。

かわいらしいウサギ型のチョコレートは、子どもたちにも大人気。

なぜ鳩か?

イタリアでは、プレゼント入りの大きな卵型チョコのほかに、「コロンバ」と呼ばれるごつい鳩型の焼き菓子が復活祭スイーツの定番となっています。

他のヨーロッパの国々ではイースターのモチーフとして見ることは少なく、イースターの鳩はイタリアならではのものです。

キリスト教では、鳩は平和と救いの象徴。復活祭では、イエス・キリストの死によって人々が救われたことにちなんで、鳩も復活祭のシンボルとされています。

ちなみに、こちらがイタリアのコロンバ。

コロンバ1@ぱんたれい コロンバ2@ぱんたれい

何度食べても鳩に見えないのですが、ちゃんと箱にもColomba(鳩)って書いてあります。鳩です。

 

文化的な背景を知ると、イベントもぐっと楽しさが増すこと間違いなし!

どうぞみなさんも楽しいイースターを♪

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