このページでは、形から分類するチョコの種類についてご紹介します。
チョコレートには色々な種類があるので、どういう風に分類すればいいか迷ってしまいませんか?
でも、大丈夫。種類を考えるときは、分類の基準さえ決めてしまえば難しいことはありません。
国によってさまざまな分類方法があるので、こちらではチョコレート大国の集まるヨーロッパ連合の定義をもとに種類を分けていきます(参照ソース: EUR-Lex 公式サイト )。
さあ、どんな形のチョコレートがあるのか、見ていきましょう!
色を基にしたチョコレートの分類については、こちらの記事「何色のチョコが一番美味しいのか? ― チョコレートの色からみる分類」に詳しく載っています♪
板チョコ
まずは、基本のチョコレート。お家で食べる普段着のチョコとしてもおなじみです。
そのままおやつのように食べられるものには、ミルクチョコ、ホワイトチョコ、ナッツ入りなど、たくさんの種類があります。
主な用途は、
- お菓子としてそのまま食べる
- 製菓や料理に使う
- チョコレート・テイスティングに使う
となります。
お手軽なイメージがありますが、カカオやミルクの含有率でお値段が大きく変動。カカオバター以外の油脂を含まないものは良品で、お値段もはります。
チョコレート専門店では、チョコの原産地別、カカオ含有率別など、こだわりの高級板チョコも作られています。
主な呼び方
- chocolate bar (英)
- tablette de chocolat (仏)
- barretta di cioccolato 、 tavoletta di cioccolato (伊)
カカオの含有量とおいしさの関係
カカオの含有率が高いほど美味しいチョコか、というと一概にそうは言いきれません。カカオの含有率が65%を超えると砂糖の量がだいぶ減り、苦みが効いてきます。そのまま食べるためのチョコというよりも、お菓子やお料理に使うチョコレートになります。その中でも苦みの比較的少ないチョコ(カカオ含有率70%くらいまでのもの)はチョコレート・テイスティングにも使われます。
一口サイズのチョコレート
主な呼び方
- chocolate 、 praline (英)
- bonbon de chocolat 、 bouchée de chocolat 、 praline (仏)
- cioccolatino 、 pralina (伊)
一口サイズのチョコの中には、色とりどりのフィリングが詰められています。
EU(欧州連合)の決まりでは、中に詰め物をしても総重量の25%以上はチョコレートでないと、チョコとして売ることができません。
チョコに詰められている代表的なフィリングは、
- クリーム
- バタークリーム
- ガナッシュ
- プラリネ・ペースト
- リキュール
- コーヒー
- フルーツ
- ドライフルーツ
- キャラメル
- マジパン
- チョコレート
など。
ざっくりと考えれば、一口サイズのチョコには大きく2つの種類があることになります。
- チョコレートだけからできているもの(チョコの中にチョコ)
- チョコ以外のものが詰めてあるもの(チョコの中にチョコ以外のフィリング)
そして、ヨーロッパの決まりでは、チョコの中に入れると「チョコ」と呼べなくなる詰め物があります。
- パン
- ケーキ
- ビスケット
- アイスクリーム
以上の4つがフィリングとして詰まっていると、外側がチョコでコーティングされていても「チョコレート」とは呼べず、別のお菓子になります。
プラリーヌは一口サイズのチョコのこと。
プラリネ( Praliné )と綴りが似ていますが、プラリーヌ( Praline )は別物です。
ベルギー・チョコレートを象徴するチョコの1 つで、1912年にベルギーのチョコレート店ノイハウス( Neuhaus )で発明されました。
それでは、いくつかの代表的な一口サイズチョコをご紹介していきましょう!
ジャンドゥイオット
呼称: gianduiotto 、 giandujotto (英、仏、伊)
ジャンドゥイャ( gianduja )と呼ばれるチョコを一口サイズにしたもの。ボートを逆さにしたような形で、一般的に金色の包み紙にくるまれています。
19世紀にイタリアのトリノで生まれたジャンドゥイャは、カカオ、砂糖、砕いたヘーゼルナッツなどを原料とするチョコレート。ミルクチョコレート版もダークチョコレート版もカカオやナッツの含有量が細かく規定されています。
イタリアに行ったらぜひお土産にしたいチョコです。
カレ
呼称: Carré (英、仏、伊)
一口サイズの薄い正方形のチョコ(約30g)。
板チョコと同様、純粋にカカオの味を堪能できるようになっています。
初めてのチョコレート・ショップでチョコを買うなら、ぜひカレを食べてみましょう。チョコの品質がよく分かります。
ワイン・テイスティングならぬチョコレート・ティスティングの主役。カカオの原産地、カカオの含有量などの異なるチョコが混ざったカレのセットは、こだわり派へのプレゼントにもおすすめです。
トリュフ
呼称: truffle (英)、 truffe (仏)、tartufo (伊)
一口サイズの丸いチョコレート。
チョコ、ミルク、クリーム、バターなどを混ぜて作ったガナッシュを、チョコレートやカカオパウダーなどでコーティングして作ります。
舌の上で溶ける柔らかい食感が特徴的です。
チョコレートショップのトリュフもたまらないおいしさですが、冬場は手作りトリュフもおすすめ。良質の板チョコに、生クリームや好みのブランデーなどを混ぜて作ります。
ちなみに、「トリュフ」という名前の由来は、形がキノコのトリュフに似ているから。チョコの中に、きのこのトリュフが入っているわけではありません。
チョコスプレー
小さな粒やフレークのチョコレート。主に、デコレーション用として使います。
1粒がとっても小さいチョコですが、他のチョコレートど同じくヨーロッパではカカオの最低含有量が定められています。
主な呼び方
- vermicelli 、 chocolate flakes (英)
- vermicelle 、 chocolat en flocons (仏)、
- cioccolato in fiocchi 、 vermicelli (伊)
パウダー・チョコレート
その名の通り、粉状のチョコレート。
いくつかの種類に分けられます。
カカオパウダー
呼称: cococa powder (英)、 cocoa (英)、cacao en poudre (仏)、cacao (仏、伊)、 cacao in polvere (伊)
いわゆる「純ココア」と呼ばれる粉状のカカオ。
ヨーロッパでは、カカオバターの含有量が20%を下回ると「低脂肪カカオパウダー」と呼ばれます。
製菓用に使うほか、おいしいカカオパウダーから作る一手間かけたホット・チョコレートはとても美味しいです。
チョコレート・パウダー
呼称: powdered chocolate (英)、 chocolate in powder (英)、 chocolat en poudre (仏)、 Cioccolato in polvere (伊)
上記のカカオパウダーに砂糖を加えたものを、チョコレート・パウダーと呼びます。
カカオパウダーの含有率は32%以上。
スウィート・チョコレート・パウダー
呼称: drinking chocolate (英)、 sweetened cocoa (英)、 sweetened cocoa powder (英)、 chocolat de ménage en poudre (仏)、 cacao sucré (仏)、 cacao en poudre sucré (仏)、cioccolato comune in polvere (伊)、 cacao zuccherato (伊)、 cacao zuccherato in polvere (伊)
上記のチョコレート・パウダーの中で、カカオパウダー含有率が25%以上のもの。
砂糖が多く含まれているので、強い甘みが特徴。
ドリンク用チョコレート
いわゆる「ココア」と呼ばれる飲料チョコ。「ホット・チョコレート」の名が有名ですが、アイスもあります。
原材料は、カカオ、砂糖、でんぷん質。イギリスなどでは、小さめのマシュマロをトッピングして飲んだりします。
おいしそうなチョコがいっぱいで何を食べるか迷ってしまいますが、作るもよし、買うもよし、食べるもよし、贈るもよし、いろいろなチョコレートを楽しみましょう♪