文化 音楽

イタリアのネット界隈から生まれたアーティスト、ファビオ・ロヴァッツィ

投稿日:

こんにちは。みなさん、イタリアの音楽は好きですか?

私ぱんた( @reipantaCom )は、「聴くぞ!」と気合をいれられる時でないと、こってりしたオペラやカンツォーネが聴けません。溢れるような熱い魂の歌に入り込めないんです。失恋したときじゃないと演歌に心をのせられない、そんな感じでしょうか。

一方、気軽に聞けるポップスは仕事の気分転換をするときによくかけます。そんな中、ちょっと前に面白いイタリアンポップスに出会い、しばらく娘とはまっています。その歌手はファビオ・ロヴァッツィ( Fabio Rovazzi )

ということで、今日はイタリアンポップス界の異色のアーティスト「ファビオ・ロヴァッツィ」の面白さをみなさんとシェアしたいと思います。

時代の寵児

ロヴァッツィは、SNS真っ盛りの21世紀に登場した1994年生まれの若いアーティスト。北イタリアの出身です。

アーティストと言っても、実はミュージシャンでもラッパーでもありません。もともとは、ネット上に面白い動画を投稿していたネット界隈の人でした。

こちらはそんなビデオの1つ。家にこもりたい土曜日に執拗な友だちの誘いを断る方法。イタリア語ですが、見ているだけで楽しめるようになっています(一部イタリア語の強い表現が含まれています)。

Come evito il Sabato Sera

Fabio Rovazziさんの投稿 2015年3月11日

投稿された動画は人気を博し、ロヴァッツィは2015年ごろからテレビなどのメディアに登場したり、イタリア人アーティストのビデオクリップを作るようになります。

2016年には、ミュージシャンのダンティとコラボしたファースト・シングル『 Andiamo a comandare (アンディアーモ・ア・コマンダーレ)』をネット上で発表して大当たり。イタリアの夏を象徴する音楽、「トルメントーネ・エスティーボ」にも選ばれました。

こうしてロヴァッツィは、「ネットの人」から「アーティスト」としてイタリアやヨーロッパで大ブレーク。言うならば、『江南スタイル』で一世を風靡した Psy のような超有名人になりました。

気張って天下を取ろう?

さて、ロヴァッツィの名を世間一般に広めた曲『 Andiamo a comandare 』。タイトルのイタリア語を直訳すると「指揮を執りにいこう」。つまり、「天下を取りにいくぞ」といった意味合いがあります。

ところが、野望満載なタイトルとは裏腹に、この歌にはアイロニーたっぷりの腰砕けなイメージが溢れています。まずはビデオを観てみてみましょう。こちらも、一部イタリア語の強い表現が含まれています。

病院に横たわるロヴァッツィに、医者がこう告げます。

「ロヴァッツィさん、カルテを拝見したところ『 Andiamo a comandare 』の値が異常です。」

そして、こんな告白から歌詞が始まります。

「僕の頭は問題がある。半分くらいしか働かない。ときどき、こんな音が鳴りだすんだ」

といって、重低音がボンボンと鳴り響く中、後ろに反り返って脱力。

女の子と食事にいっても突如ボンボン聞こえてきて脱力。

ナンパしていてお酒を渡そうとしたら、脱力。

そして伝染病なので、そばにいるみんなも脱力。

セレブと撮るセルフィはブレまくり。クラブにはスリッパで行く始末。

マッチョなセレブにつきものとされるドラッグもしないし、お酒も飲まない。悪ぶらない。

でも、天下取りに行こうぜ……

そんな内容の歌詞になっています。

表面的な社会を批判?

ロヴァッツィがヒットしたのは、シンプルな踊りやすい音楽だけでなく、歌詞の内容にもよるところが少なくありません。

ロヴァッツィのポップな歌の中には、現代の消費社会が掲げる「価値」あるものに疑問を投げかけるような景色が浮かび上がっています。

今の社会で注目されるには、おしゃれなブランドの服に身を包み、高級車の横に立ち、最新のスマホでセルフィを撮るだけで十分。社会の「理想モデル」を追い、「価値がある」とされるモノを消費し、そして自らを消費しながらドドーっと1つの方向に突き進む。そんなイージーな大衆文化を批判しているようです。

ロヴァッツィは自分自身が「フツウ」であると認識していて、自分の成功は完全にたまたまの運がもたらしたもの、と言っています。そして、『 Andiamo a comandare 』の成功をたたき台にして引き出せる成功の法則などありはしない、とさえ言っています。

 

まとめ

と、そんなに深読みする必要もないかもしれませんが、以上、色々な意味でおもしろいイタリアの新進気鋭アーティスト、ファビオ・ロヴァッツィについてご紹介しました。

ボンボンと重低音の響くメロディーが耳に残っていたら、あなたもロヴァッツィ病にかかった証拠。後ろにのけぞって脱力しながら、天下を取りに行きましょう。

おしまい

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-文化, 音楽
-, ,

Copyright© ぱんたれい , 2017 All Rights Reserved.