我が家は夫婦の国籍が違うので、娘はいわゆる「ハーフ」です*。
日本生まれ、日本育ちの私にとって、ちょっぴり「外国人」な娘の成長は、新生児の頃から驚きの連続。そんな「ハーフ」の子育てでビックリしたことを書きとめたいと思います。
*この記事では、異なる文化背景をもつパパとママの子を「ハーフ」ということばで表現しています。ネガティブな「半分」というニュアンスはなく、ニュートラルなカタカナ表記の和製英語として使っています。
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「ハーフ」と呼んじゃダメですか?
先日、娘の成長について記事を書いたのです ...
髪の毛七変化
いわゆる白人の赤ちゃんは、生まれたときにはあまり髪の毛が生えていません。日本人はフサフサで産まれる子も少なくありませんよね。
ママのDNAが勝ったのか、娘は真っ黒でまっすぐの髪の毛がびっしりとはえて生まれてきたので、パパはびっくりしました。
その後、この髪の毛は生え変わって、6か月ごろには茶色っぽいクリクリの髪の毛がはえてきました。今度はママがびっくり。
そうこうしているうちに、髪の毛はまっすぐになってきて現在に至る。
ちなみに、どうでもいい話ですが、フランスの哲学者サルトルも赤ちゃんの時はクリクリの髪の毛でした。5歳の時に髪を切ってクリクリではなくなったときに、
「 私はヒキガエルのように醜くなった( Je suis devenu laid comme un crapaud )」
ジャン=ポール・サルトル『 Les Mots 』より(和訳 by ぱんた)
と書いていたのでとっても心配でしたが、幸いストレートヘアーになっても娘はヒキガエルになりませんでした。
目の色七変化
髪の毛と同じく、目の色も生まれてから変わっています。こんなに変わるものなのかと驚きました。
(実際の写真を付けたいのですが、虹彩認証なんかが心配なので文字だけで。)
新生児から乳児にかけては、ブルーがかったグレー。
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そうこうしているうちに、だんだん青みが薄れてオリーブ色に
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3歳ごろになってふと気づいたら、茶色っぽい虹彩の下の方に細いブルーの線が何本か半円状に出現
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娘の瞳に宿る自分のDNAを見つけたパパ大喜び。
和風になったり洋風になったり
髪や目のように、年齢とともに色々変化がありますが、もっと短いスパンでも目を見張るような変化があります。
日によって、娘の顔は和と洋のはざまを揺らぎます。昨晩は涼しく和風な顔で寝たのに、今朝は濃いめに洋風な顔でお目覚め、とまるで玉虫色。
ママ(平面)とパパ(鋭角)の顔の差が激しく対照的なために、成長にともなう変化が細かく見て取れるのでしょうか。自分が父親似の時期と母親似の時期をいったりきたりしたのと同じようなもので、単にその振れ幅が大きいような気がします。
毎日パパとママの遺伝子が陣取り合戦でせめぎ合っているんですね。将来はどんな顔に落ち着くのか楽しみです。
ママン
ことばを話し始めてからは、どっきりするようなおしゃべりがたくさんあります。
その1つが、「ママン」。フランス語でいうところの「ママ」です。
子どもの口から出る「ママン」と言えば、何といっても思い浮かぶのが『ベルサイユのばら』。幼い王太子ルイ=ジョゼフは、母マリー・アントワネットを呼ぶ「ママン・レーヌ(お母さま王女)」と呼んでいました。
と娘に初めて呼ばれた時、私は異様にどぎまぎして、幼児を前に怪しく赤面しました。
日本に戻ったときに「ママン」と呼ばれると、
と周りに冷笑される気がするので、娘にはいつも以上に日本語コールをお願いしています。
ジュテーム
これもことばのお話しです。
子どもの口から出てくる「ママ大好き!」や「パパ大好き!」は、親にとって本当に嬉しいことばですよね。
この「大好き」、フランス語だと「ジュテーム( Je t’aime )」となにやら濃厚な表現になります。娘に言われて、危うく気を失いそうになりました。
フランス語圏の子どもにとってはただ単純に「大好き」の意味なんですけど、私の頭はやっぱり『ベルばら』。「ジュテーム」と言われたら、バラが咲きます。
「愛している うまれてきて…良かった…」
池田理代子『ベルサイユのばら』より
と、脳内にお花畑を繰り広げていたら、母国語で言われているはずのパパも隣でしっかりメロメロでした。
*ハーフのことばについては、こちらの記事をどうぞ♪
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「ハーフ」の子どもの面白カワイイ言葉5選
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まとめ
びっくりの原因を考えると、ママとパパの文化的・身体的な違いが大きいために子育てにおける驚きの度合いも大げさに感じている、というところでしょうか。
これからもいろいろな驚きと発見をしながら、わが子の成長を見守っていきたいと思います。