子どもが成長するにつれて、お出かけの選択肢もだいぶ広がりますね。
歴史のお勉強!という口実で、娘を連れてミイラを見に行ってきました。ベルギーの首都ブリュッセルにあるサンカントネール博物館( Musée du Cinquantenaire )をご紹介したいと思います。
!!注意!! 記事中には、展示されているミイラの写真があります。
サンカントネール博物館とは
サンカントネール博物館は、ブリュッセルにあるヨーロッパでも最大級の博物館です。イギリスの大英帝国博物館( British Museum )にあたるような大きな博物館で、先史時代から現代までの美術品、考古学資料、歴史的遺物などを展示しています。
「サンカントネール( cinquantenaire )」は、「50周年記念」という意味。博物館は、ベルギー独立50周年を記念して造成されたサンカントネール公園にあります
凱旋門、王立軍隊軍事史博物館、自動車博物館などの施設が隣接しているので一見分かりにくいですが、地図には正確な位置が表示されています(後述の「サンカントネール博物館の基本情報」にグーグルマップを掲載しています)。
おススメの展示
広大な敷地に膨大なコレクション!すべて見つくそうと思っても1日では時間が足りません。あらかじめ見学したいものやテーマを絞ってまわることをおススメします。
その参考までに、今までに見学できた中での見どころを写真付きでご紹介します。もちろんミイラも入っています。さあ、行ってみましょう!
「アメリカ」エリア
照明の使い方にホレボレ
漫画「タンタン」に登場するオブジェ
タンタンに出てくるミイラ!
「エジプト」エリア
死者の書
ミイラ!!
「精密機器と時計」エリア
時を刻む宝石。
宇宙はロマン、機械もロマン。
「ガラス」エリア
この博物館に限らずですが、ブリュッセルの博物館や美術館は光の使い方がウマい!ため息が出ます。
常設の展示エリア一覧
ベルギーの考古学(Archéologie nationale )
- 先史時代
- ガロ・ローマ時代
- メロヴィング朝
古代( Antiquité )
- エジプト
- 近東-イラン
- ギリシア
- ローマ
- エトゥルリア
ヨーロッパの装飾美術( Arts décoratifs européens )
- ローマ美術とモザン美術
- ゴシック、ルネッサンス、バロックの潮流
- 17世紀から20世紀
- アールヌーボーとアールデコ
- 20世紀と21世紀
- Noubar Boyadjian のハート美術コレクション
- 石碑
- 精密機器と時計
- 金属
- ガラス
- 馬車
- 写真と映画
- ヨーロッパの陶器
ヨーロッパの外の文明( Civilisations non européennes )
- アメリカ大陸
- イスラム美術
- 東南アジア
- チベットとネパール
- インド、パキスタン、アフガニスタン、スリランカ
- 中国
- 日本
- 朝鮮半島
- オセアニア
- 東方キリスト教美術
そのほか、見どころいっぱいの常設展示に加えて、期間限定の特別展も開催しています。
特別展「 Ukiyo-e 」の展示品。ヴィヴ・ラ・ジャポン!
*上記の一覧は、サンカントネール博物館公式サイト(フランス語ページ、2017年2月1日現在)を参考にしています。
サンカントネール博物館の基本情報
サンカントネール博物館
Musée du Cinquantenaire
所在地: Parc du Cinquantenaire 10, 1000 Bruxelles
電話: 02 741 73 31(車いすが必要な場合などもこちらへ連絡)
e-mail: info@mrah.be
URL: http://www.kmkg-mrah.be/
↑オランダ語では Jubelparkmuseum と表記されています。
開館時間
- 火~金曜日: 9:30 - 17:00
- 土・日曜日: 10:00 - 17:00
チケット売り場は16:00に終了。
休館日:月曜日。1月1日、1月5日、1月11日、11月11日、11月25日
入場料
いずれも常設展への入場料です。特別展に入る場合は、特別展込みのチケットを購入します。
毎月第1水曜日の13:00からは無料で入場できます。その場合も、チケット売り場で無料のチケットをもらってから入場します。
- 大人( 26-64歳):€ 8
- 青年(19-25歳)、シニア(65歳以上): € 6
- 子ども (4-18歳)、一部の学生など:€ 2
- 3歳以下の幼児:無料
- 複数の美術館に入場できる1年間のフリーパス(18歳以上):€ 25
- 複数の美術館に入場できる1年間のフリーパス(4~18歳):€ 10
その他、隣接している3施設(サンカントネール博物館、軍事歴史博物館、オートワールド)すべてに入場できるチケット(15€、3か月有効)も有ります。
アクセス
- 電車: Merode駅(徒歩500m)、Schuman駅(徒歩1km)
- メトロ: 1号線、5号線
- バス: 22, 27, 80でGauloisで下車。または、61でMerodeで下車。
- トラム: 81号線でMerode下車
設備やサービス
- オーディオガイド: 英、仏、蘭の3か国語。優良(3€)。チケット購入時に一緒に料金を支払います。
- 写真: 可。フラッシュや三脚を使った撮影は禁止。
- クローク: 無料。コート、バックパック、大きなカバン、傘などは持ち込めないので、鑑賞を始める前に預けます。ベビーカーでの見学も不可なので、クロークへ預けましょう。その他、コインロッカーも有り。
- レストラン
- ショップ
- オムツ台(トイレ内)
誤った表記のサイトが多いのでご注意
博物館に行く前に下調べをしようとしたところ、ネット上には正確でない日本語案内や記述が溢れていてビックリ。
サンカントネール博物館を「王立美術歴史博物館」と案内している場合がありますが、タクシーなどで行き先を告げる場合はご注意ください!
正確には、バラバラの場所にある複数の博物館が一緒になって王立美術歴史博物館(Musées royaux d’Art et d’Histoire)を構成しています。つまり、サンカントネール博物館( Musée du Cinquantenaire )は、王立美術歴史博物館の一部です。
2016年のテロの影響で観光客が減っているブリュッセル。美術館や博物館もかなり空いているので、ゆっくり鑑賞するにはある意味最高の環境です。
ロンドンの博物館などにくらべると煌びやかなファンシー感は少ないですが、展示品への光の当て方が絶妙で、気絶しそうなほどきれいなエリアがあります。
生の声で歴史を語る博物館は、「子どもに世界を見せる」という意味でもとってもおススメ。サンカントネール博物館はベビーカーで回れないので、小さなお子さん連れは躊躇なさるかもしれません。けれど、ベビーカーはクロークで預け、エルゴで回っている親子も見かけましたし、決して無理ではないと思います。また、歩けるようになれば、幼稚園生くらいでも十分楽しめるエリアがあります。
ミイラ好きにもミイラ嫌いにも、ブリュッセル旅行の際はぜひ訪れてみてください。