私は、ずいぶんとたくさんの「石」に囲まれて暮らしています。石と言っても、残念なことに宝石ではありません。
隕石、化石、石器です。娘は1歳にして化石&隕石探しデビューをするほど「石ガール」。我が家はとにかく「石」とご縁があります。
今回は、フランスで開かれた隕石マーケットの様子を写真いっぱいでご紹介します。
このページでは、隕石の販売はしていません。
のどかなフランスの町
隕石マーケットは、アルザス地方にある小さな町役場の中、いわゆる催し物ホールで開かれました。
庁舎は16世紀建造のルネサンス様式の建物。エレガントな均整美が、ハプスブルグ家の権力と繁栄をたたえています。
のんびり歩いていたら、突如のどかな町で火事が!
と思いきや、結婚式でした。
なんだか色々と町が賑わっています。
もちろん、隕石落下にはご注意ください。
隕石いっぱいの会場
さあ、会場へ!
世界各地から集まったのは、世界の隕石ハンターや隕石商人。
みなさん、その道の専門家なのでまがい物はありません。どれも本物の隕石です。
扱っている隕石は、種類も、並べ方も、ブースによっていろいろ。
買いに来ているのは、コレクター、研究者、博物館のキュレーターなど。みなさん筋金入りのマニアなので、もし偽物があっても、すぐに見破ってしまうのでしょうね。
宝石のようにきれいな隕石も、あちこちに。
月のかけら。
鉄分たっぷりの隕石。
宇宙の声が聞こえてきそうです。
お、大きいっ!
西洋最古の隕石
会場の1階は博物館になっています。
ここの目玉は何といっても、15世紀に落下した隕石。
西洋世界で最も古く収集・保管され、さまざまな落下の記録も残っている隕石です。
もともとの重さは150 kg ほどでしたが、落ちた当初から切断が繰り返され、世界各地に散らばって保管されています。こちらの断片は重さ10kgほどですから、空から落ちてきたのは本当に大きな塊だったんですね。
この隕石の年齢は太陽系と同じくらいで、47億年ほど前に誕生……と説明されても、もう数字が大きすぎて具体的に何かをイメージすることができず、私の頭の中では「モノスゴイモノ」としか言いようがありません。
隕石の鑑定
マーケットで隕石を買っても、正式な鑑定書のようなものはついてきません。その代わりに、
- どこに落ちたのか
- いつ落ちたのか
- どんな種類なのか
といった基本情報を載せた小さな紙を一緒にくれます。
じゃあ、きちんとした鑑定を受けたい場合はどうするのかと言うと、隕石を研究する専門家に直接コンタクトを取ってお願いするのだそうです。
比較的鑑定がやさしい地球の鉱物にくらべて、隕石の鑑定は複雑。隕石の専門家が、特殊なマシンを使って分析します。そして、分析のためには隕石の一部を切り取らなければなりません。
パッと見、そこらへんに落ちている石や羊のフンのような形の隕石もありますが、そこには宇宙の秘密とロマンがギューッと詰まっています。
知らないうちにまた家の石が増えたような気がしますが、
心を静めて宇宙の声に耳を傾け、チャクラでも開くことにしようと思います。
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