多文化子育て

海外の日本人ママ社会は怖い?海外の日本社会で子育てをして驚いたこと

 

 

海外での子育ては、日本での子育てと同じくらい、楽しいこともタイヘンなこともたくさんあります。

私のように母国を離れて子育てをする日本人にとって、海外にある日本人のママ社会はありがたく心強い存在。互助会的に生まれた各地の日本人子育てサークルでは、参加者がお互い支え合いもするけれど、さっぱりした人間関係を前提としているところもたくさんあります。

ただ、その一方で、国や町によっては独特の閉鎖的な濃い人間関係が展開されていることもあるのは紛れもない事実……。

この記事では、現地の日本人社会や育児サークルで目にしたちょっぴり怖い風景をみなさんとシェアしたいと思います。

 

謎のカースト制度

 

日本でもありますよね、ママカースト

周りのママを自分の中でランク付けして、ああ、私はあの人には負けるけど、この人よりは上ね、と自分の立ち位置を確認しようとするアレです。

まさに同じような制度を愛するママが、海外には結構な割合でいたりします。

外国という不慣れな場所でことばや文化の壁に毎日ぶちあたっていると、無力感にさいなまれて不安で不安で仕方がなくなることもあるでしょう。そんな中、あるヒエラルキーの中で自分の位置を相対化してみることは、自らの価値を再確認し、グラグラと揺らぐ自信を取り戻そうとする前向きな姿勢の裏返しとも言えるのかもしれません。

ぱんた
そのカースト、いったい誰得……

と思うものの、不可解な「格付け」を現地の実生活に適用しているママが意外といます。素で驚きます。そして、こうしたカースト制に従わざるを得ない、難しい環境に置かれているママが少なくなかったりします。

お手伝いに伺います!
マダム2
車でお迎えにいきます!
マダム2

初めてそんな光景を目撃したときは、凍りつきました。

でも、本当にショックだったのは、ママのカースト基準が、

  • ご主人の職業や役職
  • ご主人のお勤めしている法人の種類
  • ご主人のお勤めしている法人の規模
  • ご主人の学歴
  • ご主人の出身大学……

と、すべてご主人のプロフィールから構成されていたということ。

知らないうちに知らない人から「平民」とか「バラモン」とかランク付けされているのは気持ちいいことではありませんが、私が本当に悲しいと思ったのは、その意味不明なカーストの基準にママ本人の人生がまったく加味されていないということ。

ご主人がどんなお仕事をして何人の部下をまとめているかより、ママ本人はどんなことが好きで、その国に来るまでにどんなことをしてきたのか、私はママのストーリーを知りたいなぁと思うばかりです。

 

こじれる情報

日本国内でもそうですが、新しい土地で生活基盤を築くには、たくさんの情報が必要になります。

  • いい幼稚園や学校
  • お医者さんの選び方
  • お役所手続きの方法
  • おすすめの英会話学校

などなど。

現地のお友だちから色々な情報を教えてもらえるように、現地で知り合った日本人のママ友からもありがたい情報がたくさん入ります。

というのは、かなりの幻想でした。

  • 現地の日本語サービスをゴリ押しするなぁと思ったら、実は英語が苦手なだけだった
  • 「ミュージカルは観慣れてるからチケット買うの任せて」と言われて信じたら、ダフ屋で買ってきた

などなど、まぁ、いろいろです。

現地のことをよく理解しよう!という気持ちが空回りしているのか、誰よりもその国をよく知っていたいママがいると、こじれた情報が流れやすい傾向にあります。

あるとき、

という噂がまことしやかに流れたときは、本当に耳を疑いました。

実際は、公立の良い園は現地の人にも大人気で、下手な私立よりも入園が難しいほど。子供の教育という誰にとっても大切なテーマに関するフェイクニュースに、びっくりしました。

ぱんた
ウソウソウソウソー!

後々明らかになった噂の大本は、英語が得意だったはずのお母さん。息子を公立の優良校にいれたかったのに、申し込み方法が分からず、悔し紛れにそんな話しを吹聴していたという作り話のような本当の話。

ぱんた
誰かに教えてもらえばよかったのに……

と思いましたが、日ごろ英語には困らないと大見栄を切っていたために、誰にも聞けなかったという切ない裏事情があったのだとか。情報の取捨選択するのは自分である、ということをあらためて再認識したエピソードでした。

 

公園デビューの順番

あるエリアに住まなくてよかった、と心から思った逸話がこちらです。

ヨーロッパのある大都会に住むママが、こんな話をしてくれました。

子供を公園に連れていくには順番がある。

Aの公園に行ってからでないと、Bの公園に行ってはいけない。

Cの公園に行くには、まずはBの公園に行かなければならない。

∴公園デビューするなら、A→B→Cの順を追って遊びに行かなくちゃだめよ♡

彼女の住むエリアの日本人ママ・コミュニティーには、こんな決まりがあると言うのです。誰でも入れる公共の公園の話しです。

ぱんた
見張り当番でもあるんでしょうか?

たくさんの視線が監視するような薄気味悪い怖さを感じつつ、ハッキリ言って、いまだに意味がさっぱり分かりません。誰かその理由と目的を教えてください。

 

プレイサークルの不思議ルール

海外で子供が日本人のお友だちをつくったり、自分が日本人のママ友を作りたいとき、現地の日本人育児サークルはありがたい存在です。

でも、国や町によっては摩訶不思議なルールで運営されていたり、その時のタイミングによっては濃厚に縛るような人間関係が築かれているサークルもあるので、注意が必要です。気持ちよく子育てを続けるためにも、日本と同じく、参加する育児サークルは自分に合う場所かどうか見極めが肝心です。

私自身もいろいろな育児グループに出会いました。

と、よくわからない規則に一人悩んでみたり、

と、効率よりも根性!的なものすごい数の意味不明の係が決められていて、

何のために参加するんだっけ?
ぱんた

と精神的に迷子になってみたり……。

そんな独特の雰囲気やルールに悩んだり、参加することを葛藤したりしている在外ママは、少なくないように思います。

そんな場合は、器用につかず離れずの関係を築くのが理想的なのかもしれません。でも、不器用でそれが難しかったり、ストレスに感じたりするママが、歯を食いしばってまで参加する必要はあるのでしょうか?

個人的な意見ですが、自分が楽しめないようならば、子供だって楽しくない。無理に迎合して、自分の視野と自由に制限をかけてしまうなんてもったいないと思います。

子供が日本語を話す機会や、自分がお友だちを作る機会は、ほかにもいっぱい見つけられるはずです。

 

まとめ

以上、海外の日本人子育て環境で遭遇した、驚きのエピソードでした。

負の経験を書き連ねましたが、現地の日本人子育て環境もいろいろ。ポジティブなこともたくさんあります。

そして、自分の常識をくつがえされるような驚きの経験には、いつも学ぶことがいっぱいです。その中で、私のかけがえのない財産となったのは、ママという共通項からとても素敵な女性たちに出会った、というご縁です。

海外でも日本でも、たくさんのママがハッピーな出会いを通して、より楽しく子育てをしていけるといいですね。

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