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ノヴェッロ・ワイン vino novello 。イタリアの新酒で秋を祝う

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ノヴェッロ novello は、イタリアの初物ワイン。収穫された年に醸造したフレッシュな新酒で、フランスのボジョレーヌーボーとよく比較されます。

近年は一時のブームも落ち着いたノヴェッロですが、「イタリアの秋はノヴェッロがなければ始まらない!」ともいえる風物詩。こちらのページでは、ノヴェッロ・ワインについての基本情報を詳しくご紹介します。

ノヴェッロ・ワインの歴史的な変遷についてはこちらからどうぞ。

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ノヴェッロ・ワインとは

その年に収穫されたばかりのブドウで造るイタリアのヌーヴォーワイン。ただし、秋に発売される初物の新酒がすべてノヴェッロ・ワインなわけではなく、厳密に「ノヴェッロ novello 」の名で販売できるワインには、法律でいくつかの条件が定められています。

  • IGT、DOPのワイン(発泡ワインを含む)
  • 収穫された年(12月31日まで)にボトル詰めされている
  • ワイン醸造期間は10日以上
  • ワインの40%以上は、マセラシオン・カルボニック製法( la macerazione carbonica )で作られている
  • 販売解禁日はブドウを収穫した年の10月30日(2012年までは、解禁日は11月6日)
  • アルコール度数は11度以上、残糖度は10 g/L 以下

ちなみに、法で定める条件を満たさない初物ワインには「 novello 」と呼べないだけでなく、それに準ずる「 giovane (若い)」、「 nuovo (新しい)」といった文言をラベルに入れることが禁じられています。

ノヴェッロ・ワインの特徴

  • とても軽い口当たり
  • アルコール度数が低い
  • フレッシュフルーティーな香り
  • 早飲みタイプ=賞味期限が短い(ワインの製造から6か月以内に飲む)
  • 低めの温度で飲む(14~16℃程度。飲む前に1時間くらい冷やしても美味しい)

ということで、しっかり味わって飲むワインではなく、食前酒などとしてカジュアルに楽しむワインです。

ノヴェッロ・ワインと合う食べ物

とても軽いワインなので、ライトな味のお料理や、おつまみ的なものによく合います。旬のもの同士、とにかく栗との相性が抜群です。

  • 王道中の王道、焼き栗
  • サラミやハム類
  • 栗の粉が入ったパスタ料理
  • 栗と一緒に調理した鶏肉料理
  • 甘すぎない栗のスイーツ
  • キノコを使ったパスタやスープ
  • アーティチョーク
  • ブルスケッタやクロスティーニ

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ノヴェッロ・ワインの産地とブドウ品種

jill111 / Pixabay (CC0)

ノヴェッロ・ワインをたくさん作っているのは、次のイタリア4州。

  • ヴェネト州
  • トスカーナ州
  • トレンティーノ・アルト・アディジェ州
  • エミーリア・ロマーニャ州

ブドウ品種が厳格に決まっているボジョレーヌーボーと違い、イタリアでは各地でさまざまなブドウ(約60種!)を使ってノヴェッロ・ワインが作られています。

最もノヴェッロに使われている品種はメルロー。続いてサンジョヴェーゼとなっています。

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ノヴェッロ novello の意味

イタリアでは、ノヴェッロ・ワインを vino novello (ヴィーノ・ノヴェッロ)や novello (ノヴェッロ)と呼んでいます。

イタリア語の novello は、「生まれたての、できたての、早生の」という意味の形容詞。ラテン語で「新しい」という意味の novus という形容詞から novellus が派生し、イタリア語になったことばです。

できたてワインが vino novello となるように、収穫したてのジャガイモ patate novelle は新じゃがのことを指します。

イタリアのノヴェッロ祭り Sagra del Novello

ノヴェッロ・ワインが解禁となると、ブドウの収穫を祝うお祭りがイタリア各地で開かれます。イタリアで「 sagra del vino novello (サーグラ・デル・ヴィーノ・ノヴェッロ)」というポスターがあったらノヴェッロ・ワインのお祭りのこと。地元の人に交じってイタリアの秋を堪能できる機会、ぜひ参加してみてください。

以下、過去にイタリアで参加したイベントを簡単にご紹介します。

エノテカでの試飲イベント

ノヴェッロ試飲会©ぱんたれい

ワインバー、エノテカで行われることが多いのがノヴェッロ・ワインの試飲会

私が過去に参加したイベントの1つは、国立エノテカで平日の夕方から開かれた試飲会です。試飲といっても堅苦しいところは全くなく、入場料5ユーロを払って試飲用グラスとグラスホルダーをもらい(各お持帰り可)、味わい放題=飲み放題という嬉しいシステムでした。

イベントではその土地のワイナリーで作られた15種類ほどのノヴェッロ・ワインが並び、風土豊かな大味のブルスケッタなどのおつまみ付き。ムーディーなジャズ生演奏まで流れ、テラスでは栗を焼いて参加者にふるまっていました。  

町内会のノヴェッロ祭り

町内会が開催するノヴェッロをテーマにした秋祭り。町にある教会の前に10種類ほどのノヴェッロを売るブースが複数並び、生バンドによる音楽演奏を聞いたり踊ったりしながらノヴェッロを飲むというもの。

販売されているノヴェッロ・ワインは地元ワイナリー生産のもの。販売単位は、ボトル(5~10€程度)か小さな紙コップ(1€)。ボトルを開けて友達と分けてもよし、グラス単位で色々なワインを試してもよしと、お安く楽しめます。町内会の知った顔が販売員なのでおまけもいっぱいしてもらえます。

私はどちらのイベントも大学の友達と繰り出し、大いに飲んだくれて、いつの間にか教授も一緒に飲んだくれて、というにぎやかな夕べでした。

味わうもよし、騒ぐもよし、ノヴェッロ・ワインで秋の夜長を楽しめること間違いなしです。

ノヴェッロのシーズンにイタリアに滞在する方は、ぜひノヴェッロ祭りに参加してみてください♪

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